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全てのロマンが成田空港に

くろねです。京都の院生。国家公務員試験についての記事は凍結中。Twitter: @spine19642

韓国人の友人と議論してまとめたくなった「negotiate」、「交渉」の定義の範囲

Gotland Nation というところで韓国人の友人とお昼を食べていた時の話。

友人「くろね、君の専門について話をしてくれ」

何を話せば良いのか若干まよまよと考えこんだあと、やっぱり交渉の話かな、と、彼に交渉についてのお話をしたのです。

友人「ん?それはディベートじゃないのか?」
彼曰く(「おそらく韓国人一般の認識に近いと思う」とのことだった)、
ネゴシエーション(協商、交渉)。どちらかというと「相手に自分の意見をぶつけて従わせる」のニュアンス。
ディベート(討論)。それぞれが自分の意見を投げ、まとめて問題解決につなげる、のニュアンス。問題の解決方法。

ネゴシエーションとディベートの認識が、私のそれと真逆だったのです。
ディベートについてのお話はまたの機会に譲るとして(ただディベートは私の専門ではないからその機会は来ないかも)、
本日は私の大好きな交渉、その定義のお話をさせていただきましょう。

私が交渉を定義する時には、いつも以下のような説明を用いる事にしています。
まず、手元にあるジーニアスの英和辞典で、「negotiate」を引いてみましょう。

negotiate
自動詞:
     〈人が〉〔人と/…のことで〕交渉する、協議する
     〈業務・取引など〉を処理する
     〔…することを〕(交渉して)決める
他動詞:
     (交渉・協議などによって)〈条約・契約など〉を〔人と〕取り決める、協定する

(一部省略してあります)

この「negotiate」の意味を考えると、いくつか面白い事実が見えてきます。
まず、当たり前の事ではありますが、自動詞としての「negotiate」には「交渉する」という意味が含まれています。
また、〈人が〉という限定がされていることから、「negotiate」は人による交渉、というものを想定した言葉である事もわかります。
ここまでは非常にシンプルです。私たちが普段抱く「交渉」への印象と何も変わるものではありません。

では、他の「negotiate」の意味に目を向けるとどうでしょうか。
「処理する」や「取り決める」という言葉は、「交渉」そのものに含まれるかというと少し怪しい気もします。
私たちが「negotiate」をする際に、いつも「処理」したり「取り決め」たりしているかと言われれば、それは少々微妙な感じもするからです。
単に「お願い」したり、「譲歩」を要求するだけ、一方的なコミュニュケーションを用いる事も少なくありません。
けれども、疑問に思っても、確かに「negotiate」の訳語には「処理する」「取り決める」が含まれている、この事実を見逃すわけにはいきません。
では、ここでもう一度考えてみましょう。「交渉」という言葉、その定義が含む範囲はどこまで及ぶのでしょうか?

ここからが私の考える「交渉」の定義です。
交渉とは、「個人間の利害の衝突や、情報の不一致から生じる問題を解決するという目的を達成するための手段」であると考えています。
「negotiate」という単語の意味に「問題の処理、解決」が含まれるのであれば、それは当然交渉の定義にも織り込まれるべきでしょう。
そして、「問題の処理、解決」は交渉という文脈において、「目的」という位置づけをされています。
交渉を用いて、それらを達成することを考えます。
となれば、もちろん交渉は「手段」となります。

心に留めておいていただきたいのは、手段としての交渉という概念は、交渉の目的と切っても切れない関係にあるという事です。
目的を考えなければ正しく手段としての交渉を行う事はできません。値札を見ずに値切りを始めて、元の値段よりも安く買えることは皆無でしょう。
言い換えれば、交渉を考える際には常に目的を考える必要があり、それが手段を考える事にもつながるのです。

ついでにもう一つ。
あくまで交渉の目的は「利害の衝突や情報の不一致から生じる問題を解決する」ことであり、「自分の目的を達成する」ことではありません。
もちろん、問題の発生原因を解消するためには、自分の目的を達成する事はもちろん必要です。
ただし、自分の目的を達成するだけでは、必ずしも問題を解決する事につながらない事が多いのです。
したがって、「交渉において自分の目的を達成する」ことを第一に考えるのは、誤りであるとわかります。
(この辺りについてはもう少し詳しく別の機会に書きたいと思っています)

ざっくりまとめるとこんな感じでしょうか。
もう少し丁寧に書いた、バージョンの古い定義もあるので、近い内にコピペして持ってくるつもりです。
あるいはもっと定義をしっかりするかもしれないですね。追記しそうな記事です。